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東京物語

前ほど涙は出なかった。

おばあちゃんと一緒に観たからかな。

でも、昔の風景を見ておばあちゃんが嬉しそうで良かった。

でも多分おばあちゃんは主役の二人より、どちらかと言うと二人の子供たちの側くらいの年齢と気持ちなんだ。

だから、長女の人の歯に衣着せない物言いにわらってたし、この人は田舎臭い、原節子の方が都会の人らしい。と言っていたのが印象的だった。

でも原節子の気持ちと、田舎から来たお母さんとのやりとりが一番感動したのは前と同じだ。

お母さん、丸くてかわいい、優しい笑顔、いつもキョトンとしているけど、人生を生きてきたから色々考えてる。少し寂しそう。

お父さんとお母さんが東京に遊びにくるだけなのに、昔はすごく大変で子供たちも忙しい中で気を遣って色々考えるけど、どうしても一つになれない。お母さんはきっとみんなで一緒に暮らしたかったろうな。地元の家で。どれだけ成功しても満足できない人間の哀しさ。本当の幸福は心の平穏の中にしか無い。